2012年09月16日

声帯ケナコルト注射を受ける 第1回

 結局、声帯ケナコルト注射を受けることを決め、第一回目を受けました。
 検査で鼻から内視鏡を入れるのも全然平気だったので、嚥下反射のせいでできない、という心配はしていませんでした。
 日帰り治療ですし、かなり気軽に考えていたのですが、気軽すぎるわたしの予想よりはちょっとだけ大掛かりでした(客観的に見れば全然大掛かりではありません)。
 まず、蒸気による麻酔を三分間受けます。これは蒸気というか湯気のようなものの出てくる機械で、チューブを咥えて三分間ボーッとしているだけです。
 その後鼻から内視鏡を入れるのですが、この内視鏡のチューブから麻酔も入れるせいか、検査に使う内視鏡よりずっと太いものです。ちょっと苦しいのですが、何とかなります。
 そしてこのチューブを使って、喉に麻酔液を送られます。この時、医師の言うタイミングで「イー」という声を出し続けます。麻酔液が入ってくるとちょっとむせるのですが、「すごく上手い!」と言われました。何がどう上手いのかサッパリわかりません。嚥下反射がキツくて駄目な人もいるからでしょうか。
 それから喉に注射針を刺してケナコルトを注射するのですが、この痛みは普通の注射と一緒で一瞬で、まったく問題ありません。内視鏡の方がずっと鬱陶しいです。
 注射自体はすぐに終わり、出血確認のために十分ほど待ちます。確認して問題がなければ、これで終了です。

 このように至って簡単ではあるのですが、嚥下反射が強くて局所麻酔でできない人は全身麻酔で行うことになり、結構大掛かりになります。
 今は消してしまっているようですが、以前に読んだネット上の経験談では、全身麻酔で気管切開までする事態になった、というのがありました。

 手術直後は声が出せません。出そうとして出ないものではないでしょうが、注射液を声帯に定着させるためにも、出さない方が良いです。そもそも、麻酔が効いていて感覚がおかしいですし、喉になにか詰まったようで声を出す気になりません。結構苦しいです。
 麻酔が効いている二時間くらいの間は飲食禁止、と言われました。食べる時はまずちょっとだけ水を飲んでみて、問題なく飲めるようだったらGOサイン、とのことでした。
 帰りの電車の中で、麻酔のせいかむせるような感じになって仕方がありません。しかもちょっとむせると異様にオッサンのような音が出てしまい、恥ずかしかったです。

 この後のケナコルト注射術後経過も書いていきますが、術後十分に時間が経っていないので、経過や効果はしばらく先に公開します。
posted by female-voice at 07:00| 女声の記録

2012年09月15日

レーザーによる声帯部分焼灼

 「レーザーによる声帯部分焼灼」は、文字通り声帯にレーザーを当てて、部分的に焼却し、小さくしてしまおう、というものです。声帯が小さくなれば、声は高くなります。
 この方法であれば、ケナコルトと違い、大幅な音程変更も可能なようです。
 ただ、容易に想像がつくように、簡単な手術ではありませんし、相応のリスクも覚悟しないといけません。やりすぎてしまうと取り返しのつかないことになります。
 日本国内ではほとんど行われていない(許可されていない?)とのことで、イェソン音声センターを紹介されました。
 わたし自身は、既に一定のレベルに達していることもあり、こんな大手術?を受ける気はありません。
 ただ、現時点でまったくの男声のままで、ボイトレしても駄目だった(あるいはボイトレする気がない)人については、オプションの一つに入れて良いかと思います。
 この「レーザーによる声帯部分焼灼」については、あまり詳しく調べていないのですが、輪状甲状軟骨接近術と並んで、外科的に大きく声の高さを変える方法と言えるのではないでしょうか。
 ただ、不可逆的な治療ですので、検討される方はよく調べてから考えて下さい。
posted by female-voice at 08:30| 女声の記録

2012年09月14日

声帯ケナコルト注射

 ボイトレに通うのを半年ほどで止め、ふと声帯ケナコルト注射を試してみよう、と思いました。
 声帯ケナコルト注射については一色先生のところに最初に診察に行った時から選択肢に入れていたのですが、ボイトレがかなり良さそうであったことから、一旦外して考えていました。
 ケナコルトというのは貯留性ステロイドのことで、肥厚性瘢痕や傷跡の赤み治療などに使われています。ケロイド状に盛り上がり固くなった組織を、柔らかく小さくしたりするのに使うのです。
 声帯ケナコルト注射は、このケナコルトを声帯に直接打ち、声帯を萎縮させることを狙うものです。声帯が小さく薄くなれば、声は高くなるからです。
 ただ、輪状甲状軟骨接近術(甲状軟骨形成4型)と異なり、実際に声を出しながら調整して打つ、ということができません。ケナコルトは二三ヶ月かけて効いてくるものです。そのため、打ちすぎてしまうと取り返しのつかないことになります。つまり、声帯が萎縮しすぎて、声がかすれる、出にくくなる、ということです。
 ですから、一回に打つケナコルトは少なめの量で、様子を見て二回三回と繰り返していくことになります。効き方には個人差もかなりあるので、安全に使うにはちょっとずつやっていくしかありません。

 この声帯ケナコルト注射の存在は以前から知っていたのですが、知人やネット周りで聞いてみると、あまり良くない評判が多かったです。
 「効果がない」「声がかすれた」というようなものです。
 「効果がない」というのは分かります。前述のように、ケナコルトは少なめに打つものですし、一回打っただけでは実際上の変化がほとんど見られない、ということはあるでしょう。ただ、これは治療の性質上、ある程度仕方がないことかと思います。また、お金の問題を除けば、悪くなるよりは「プラスマイナスゼロ」の方がマシでしょう。
 「効果がない」のもう一つの意味は、最大限に声帯ケナコルト注射を活用しても、大して声は高くならない、ということです。わたしがお世話になった医師によれば、「せいぜい20Hz」とのことです。男性と女声の平均的な話し声は100Hz以上違いますから、声帯ケナコルト注射だけで男声を女声にするのは無理があります。
 ただ、わたしにとっては「20Hzも変われば御の字」でした。わたしの場合、周波数的には通常話声で236Hzと、一定のレベルに到達していたからです。後はいかにこれを楽にキープするか、ということが課題だったのです。
 また、当然ながら、声帯ケナコルト注射はMtFTSだけを対象にしたものではありません。一般の女声に見られる男性化音声などの治療に用いられるものです。この場合、声帯ケナコルト注射レベルの高さ変化でも、十分な意味があるでしょう。

 気になるのは「声がかすれる」という例です。
 これはケナコルトの打ち過ぎで、声帯が萎縮しすぎてよく閉じなくなった、ということです。
 こうなってしまうとかなり大問題で、元に戻す方法があるのかもよく分かりません。
 ですが、医師に相談したところ、「十何回、何十回と打たないかぎり、そんなことは起こらない」とのことでした。要は絶対量が問題なので、様子を見ながらちょっとずつ打っていく限りは、かすれるほど酷いことにはならないだろう、とのことです。

 それから、一般に声帯ケナコルト注射は局部麻酔の日帰り治療で行われますが、嚥下反射の強い人の場合、全身麻酔下で行わなければならないケースがあるそうです。
 こうなるとちょっと大掛かりで、極端な場合には気管切開などの可能性もあります。
 実際、(現在は消してしまわれたようですが)ネット上でこうした方法を受けた方が体験談を書かれていました。

 というわけで、声帯ケナコルト注射を視野に入れ、その前提で上に書いた医師の元を訪れ、こういう説明を受けました。
 ここでも一色クリニックと同様の検査を受け、やはり周波数的には合格点、という結果が出ました。
 「声がかすれ気味で力がない」のは、ある程度仕方がない、とのこと。基本的には「あなたが以前やったように、練習でさらにレベルを高めるのが一番良い」というアドバイスでした。

 わたしとしては、この時点で「声帯ケナコルト注射をやってみよう」という意志が固まっていたのですが、医師は別のオプションとして、「レーザーによる声帯部分焼灼」のことを教えてくれました。
posted by female-voice at 07:18| 女声の記録

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