ケナコルト注射は二三ヶ月かけてジワジワ効いてくるものです。術後すぐは別に変わりません。というより、むしろ一時的に(数日間)ガラガラ声になります。
ケナコルト注射は術後二三日は声を出すのを控えます。
ささやき声なら大丈夫ですが、ちゃんと声を出すのは極力やめた方が良いようです。それ以前に、喉が痛くて、声を出したくないです。
痛いと言っても何もしていなければ何ともなく、声を出そうとすると鈍く痛む程度です。丁度風邪を引いて喉が腫れている時のような感じです。
病院では「二三日発声は控えてもらうけれど、仕事で話す程度なら大丈夫」と言っていましたが、正直、対人系の仕事は厳しいと思います。コンビニで「袋いいです」と言うのも辛いくらいですから、二三日は休みがあった方が安全でしょう。
術後四日目くらいに人と話す機会があり、恐る恐る喋っていたところ、「声が高くなった?」と言われました。実際は、単に恐る恐るなので声が細くなり、高く聞こえただけでしょう。
術後一週間から十日くらいまで、声がかなり不安定でした。毎日ちょっとずつ変わります。
これはケナコルトの効果というより、注射後の一時的な変化でしょう。
具体的には、普段の声(女声)を出すのが多少楽になった感じがした一方、少しかすれます。裏声Maxも出にくいです。また時々声が詰まった感じで、出しにくくなることもありました。
エッジボイスが出来ない状態になりました。エッジボイスというのは、声帯が閉じている音ですから、声帯がうまく閉じなくなっている、という事です。結果、かすれ気味で息漏れする感じの声になる、ということです。
術後十日目くらいでやや安定してきました。
依然として声の出しやすさにムラがあるのですが、一つには注射前から調子の良い時と悪い時があったこと(これが問題だった)、もう一つには、同じ音を出そうとした時の喉の使い方が変わったことがあるようです。後者は、前は少し力んで出していたのが、力まず出るようになった(らしい)のに、クセで力んでしまうので、かえって出にくくなる、ということのようです。
声そのものは、ほとんど術前と変わらず、ただ普段の声がやや出しやすく、一方で高音がかすれ気味になる、という状態です。エッジボイスは再び出来るようになりました。
やはり「高い声」と「声のかすれ」はトレードオフです。高い声はどうしてもかすれて息漏れ気味になります。
術後一ヶ月程度で、声はすっかり安定しました。ただ、術前とほとんど変わりありません。
厳密に検査すれば違うのかもしれませんし、ゆっくり変わったので気づかないのかもしれませんが、少なくとも実感できるほど声が高くなった、ということはありません。微妙に普段の声が出しやすくなった気もするのですが、同時にかすれ気味になる傾向も増えた気がします。
声の調子が良い時と悪い時があるのは、術前と一緒です。
喋っていないと、調子が悪くなります。多少悪くても声を使っていると、段々良くなってきて、この一番良い時の状態は、術前より改善したように思います。ただ、問題は「ムラ」そのものなので、その点については効果は感じられません。
何回か打たなければ効果が得られないように思うので、しばらく続けてみようかと思っています。
マイナスにならなければ良いか、くらいのつもりで構えた方が良さそうです。
2012年10月20日
声帯ケナコルト注射 術後経過と効果 第1回
posted by female-voice at 10:16| 女声の記録